必要な準備と古い網の外し方(下処理のチェックポイント)
網戸の張り替えを成功させるには、事前準備が何よりも大切です。最初に確認すべきは作業スペースの確保と、必要な道具の準備です。張り替えに必要な代表的な道具には、網戸用ローラー、押さえゴム、張替え用ネット、カッター、プラスドライバー、雑巾などがあります。これらを一通り揃えることで、作業の途中で中断することなくスムーズに進められます。
まず網戸のサッシをサッシ枠から外し、平らな作業台に置きます。古い押さえゴムの端を細いドライバーやピンセットなどで引っ掛けて取り出し、網も同時に取り外します。このとき押さえゴムは硬化して劣化していることが多いため、無理に引っ張らず慎重に作業してください。
次にフレームの掃除を丁寧に行います。サッシ枠にはほこりや汚れ、砂などが溜まっており、これを放置したまま新しいネットを張るとゴムがうまくはまらない原因になります。雑巾やブラシを使い、特に溝部分の掃除は念入りに行いましょう。
網戸張り替え前に必要な道具と作業内容
| 道具名 |
目的・役割 |
備考 |
| 網戸用ローラー |
ゴムの押し込みと網の固定 |
両端にローラーがあるタイプが便利 |
| カッター |
張り終えた網の余り部分をカット |
替刃があるとより正確に切れる |
| ドライバー |
押さえゴムの取り外し |
細いタイプが作業しやすい |
| 雑巾・ブラシ |
フレームの清掃 |
溝の汚れが残ると不具合の原因 |
| 張替え用ネット |
新しく張り直す網 |
メッシュ数や素材に注意 |
特にフレームの掃除や劣化したゴムの確認は、張り替え後の耐久性に大きく影響します。安易にスキップせず、ひとつひとつの工程を丁寧にこなすことが失敗しないための第一歩です。
ネットの貼り方と押さえゴムの挿入方法(たるみ防止のコツ)
新しいネットの貼り方とゴムの挿入作業は、網戸張り替え作業のなかでもっとも神経を使うポイントです。ここで仕上がりの見た目と耐久性が大きく変わるため、手順を正確に理解することが大切です。
最初に張替え用ネットをフレームの上に軽く被せ、ネットの中心を枠の中心に合わせます。この時点では完全にピンと張る必要はありませんが、左右均等になるように調整してください。その後、押さえゴムをネットの上から溝に軽く乗せていきます。
次に、網戸用ローラーを使って押さえゴムを溝に押し込みます。この工程ではフレームの中心から外側に向かって作業するのがコツです。そうすることで網が自然に引っ張られ、たるみを防ぎやすくなります。角の部分は特にゴムが浮きやすいため、ローラーを小刻みに動かしながら丁寧に押し込んでください。
ネット貼りのコツと注意点一覧
| 作業項目 |
内容・方法 |
ポイント |
| 中心合わせ |
フレームとネットの中心を揃える |
左右均等に張るための基準を作る |
| 中央から作業開始 |
押さえゴムは中央から外側へ向かって押し込む |
均一な張りが実現できる |
| 角の処理 |
ローラーでゴムが浮かないよう丁寧に押す |
最終的な見た目と固定力に大きく関係する |
| 適度なテンション |
引っ張りすぎず、緩めすぎずバランスよく張る |
網が破れる、またはたるむリスクを抑える |
| 簡易クリップの活用 |
100均グッズなどで仮止めしながら作業する |
一人でも正確な位置決めができる |
押さえゴムのサイズが合っていないと、どれだけ丁寧に押し込んでも時間が経つと緩んでしまうことがあります。事前に網戸の溝幅を確認し、対応サイズのゴムを選びましょう。また、100均やホームセンターでも対応製品が多く販売されており、コストを抑えながら必要な道具を揃えることが可能です。
作業の途中で少しでもネットが歪んでいると感じたら、早めに修正することもポイントです。一度仕上げてからのやり直しは手間がかかるため、作業中の確認が成功のカギになります。
仕上げカットと最終確認ポイント(キレイに仕上げるプロのテクニック)
ネットの張替え作業の最後は、余った網をカットし、押さえゴムの端処理をして全体を整える仕上げ工程です。ここで手を抜かず丁寧に行うことで、網戸全体が美しく仕上がり、長期間にわたって快適に使うことができます。
押さえゴムの端は、ピンと張ったままの状態で余分な部分をハサミやカッターで斜めにカットすると、端部が目立たず自然に収まります。さらに、端が浮きやすい場合は少量の接着剤や専用クリップで固定するのも有効です。
網のカットでは、押さえゴムの外側に沿ってカッターをゆっくり滑らせながら切ります。カッターの刃を新品にしておくことで、切断面がギザギザにならずキレイに整います。切り残しがあると見栄えだけでなく、ゴミや虫の侵入経路にもなりかねないため注意が必要です。
仕上げ段階のチェックリスト
| チェック項目 |
内容 |
対策・工夫点 |
| ゴムの端処理 |
斜めにカットし自然に収める |
必要に応じて接着剤やストッパーで補強 |
| 網の余りカット |
押さえゴムに沿ってカッターで切る |
刃を新品に交換し、力を入れすぎない |
| 網のたるみ確認 |
全体を手で触れて張り具合をチェック |
特に中央部と角が緩んでいないかを重点的に確認 |
| フレームの歪み確認 |
網の張力でフレームが曲がっていないかを確認 |
張りすぎて変形していないかを視覚的に確認 |
| 端部の虫侵入対策 |
わずかな隙間からの虫の侵入を防止 |
ゴムやネットが浮いていないかを再確認 |
仕上げ後には、網戸を立てた状態で全体を眺め、どこか波打っていないか、浮きや隙間がないかを最終確認しましょう。光の反射を利用すると歪みが目立ちやすく、修正箇所を見つけやすくなります。
この工程をしっかり行うことで、プロが施工したかのようなクオリティに近づけます。費用を抑えつつも、美観と機能性を両立した網戸が完成します。長く快適に使うためにも、最後の仕上げにこそ丁寧さが求められます。